暑い時期に目立ってくるのが「脱水症」「熱中症」です。今回は、脱水症・熱中症の違いから、その予防方法、また、今年新しく発表された「熱中症警戒アラート」とはどんなものなのかなどを説明していきます。参考にしてください。
脱水症・熱中症の違いは何?

脱水症と熱中症は何が違うのでしょうか?調べてみました。
脱水症とは、水と電解水(塩分が水に溶けると電解質になります)で構成される体液が汗で失われ、補給ができない場合に生ずる状態
と定義されています。また
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かなくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を引き起こす病気のこと
公益社団法人「全日本病院協会」:引用
と定義されています。つまり、脱水症→熱中症の流れになるんですね。
熱中症で救急搬送された人の割合

環境省 熱中症予防情報サイト:出典
上のグラフから、熱中症で搬送される人は2010年ごろから多くなり、ほぼ横ばいの状態であることがわかります。
これは2010年ごろから夏場の気温が上昇しており、熱中症にかかりやすい環境になったことが考えられます。
また、年齢層別では65歳以上の高齢者が最も多く、主な発生場所としては「自宅」が半数を超えています。つまり、自宅で熱中症にかかり、「救急車で搬送される方が多い」ということなんです。
なぜ高齢者は自宅で熱中症になるのか
では、なぜ高齢者は自宅で熱中症になるのでしょうか。主な理由は「体温を調節する機能が衰える」ことです。
体温を調節する機能が衰えると、一般の人が「暑い」と感じる状態でも「さほど暑くない」と感じるようになり、自宅内が暑くてもエアコンをかけないため「気が付いたら熱中症になっていた」ということが起こります。
また、高齢者にありがちな傾向として、「普段から水をあまり飲まない」「そもそもエアコンが嫌い」ということが挙げられます。
昔の部活動は「水を飲むとパフォーマンスが落ちる」といって、極力水をとらない方針でした。それが今も習慣づいていて、本人が「十分水分をとっている」と思っていても、他の人から比べたら「全然足十分ではない」なんてことがよくあるのです。
エアコンに関しても、昔は「外でかかるもの」というイメージが強かったため、自宅でエアコンをかけることが「体調が悪くなる」「もったいない」などのマイナスイメージを持っている高齢者もいます。
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熱中症の症状
人間のからだの約60%は水分で、熱中症では水分を20%失うと死亡の恐れがあります。熱中症の症状にはどのようなものがあるのか見てみましょう。
I度:現場での応急処置で対応できる「軽症」
- 立ちくらみ
- 筋肉痛・こむら返り
- 大量の発汗
上記のような症状が表れたら、風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている室内などに移動させ、衣類を脱がせて(きついベルトやネクタイなど)からだからの放熱を助けます。
そしてうちわ、扇風機、霧吹きなどでからだを冷やします。
また、氷のうなどがあれば、それを両脇・首(うなじ)・大腿部の付け根・足首に置き血液を冷やしましょう。
飲めるようであれば、水分を少しずつこまめにとりましょう。

第一三共ヘルスケア:出典
脱水症状の改善には、水だけでなくナトリウムやミネラルを適度に含んだ水分補給が必要です。
スポーツドリンクや経口補水液、麦茶などで水分補給を行いましょう。

Ⅱ度:病院への搬送を必要とする「中等症」
- 頭痛
- 気分の不快
- 吐き気・おう吐
- 倦怠感・虚脱感
上記の状態で、特に水分・塩分をとれない場合は病院へ搬送しましょう。
Ⅲ度:入院して集中治療の必要性のある「重症」
- 意識障害
- けいれん・手足の運動障害
- 高体温
上記のような場合はすぐに病院に搬送しましょう。
番外編:尿の色でも脱水症状をチェックできる!
尿の色でも脱水症状はチェックできます。「ちょっと体調がおかしいな」と感じたら参考にしてください。

厚生労働省 (株)安全品質管理部:出典
熱中症を予防するには
暑さを避ける
家の中ではエアコン・扇風機・すだれなどで室温や直射日光を調節しましょう。
また、外出時はなるべく帽子や日傘を使用し、なるべく日陰を歩きましょう。
服装に気を付ける
素材は通気性の高い物(綿や麻)などを選び、袖口などが開いたデザインなど、着ていてラクで締め付けない洋服がおすすめです。
こまめな水分補給
暑い夏の日など、気づかないうちに汗をかき、からだの水分が失われているものです。のどが渇く前に水分補給を行いましょう。
コーヒーや緑茶など、カフェインが多く含まれているものは利尿作用を促してしまうので逆効果です。アルコールにも同じ効果があるので控えましょう。

臨機応変なマスク着用
気温や湿度の高い所でマスクを着用していると、熱中症になる危険性があります。屋外で人との距離が保てる場合はマスクを外しても大丈夫なので、臨機応変にマスクを外して体温を下げましょう。
熱中症警戒アラート施行
熱中症警戒アラートとは、2020年7月から一部地域(関東・甲信越地方)で試験的に行われており、令和3年には全国で本格実施予定です。
気象庁の防災情報提供システムを通じて地方公共団体や報道機関等に対して発表し、熱中症の危険性が高い前日夕方、または当日早朝に発表されます。

環境庁:出典
脱水症と熱中症の違いは何?警戒アラートとは:まとめ
脱水症から状態が悪くなると熱中症に進行していく。
熱中症を予防するには
- 暑さを避ける
- 服装に気を付ける
- こまめな水分補給
- 臨機応変なマスク着用
が大事である
熱中症警戒アラートとは、気象庁の災害情報提供システムを通じて報道機関等に対して発表されるもので、熱中症の危険性が高い前日夕方、または当日早朝に発表されます。

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